学生たちが語る「私にとっての茶道の魅力」
~授業で茶道が学べ、茶道部で活躍できる大学に入学して~

グローバル社会の今、プロ並みの腕前といえる日本文化を身につけておきたい
子ども学部2年生 門川裕子

私は高校の三年間、部活と並行して茶道を学んでいました。茶道の学びを通して「私たちは日本人なのに、日本のことを知らない」ということを実感しました。特に 私が感じたのは、日本では西洋や欧米の机と椅子の文化の方が浸透し、襖の開け閉め、畳の上での挨拶の仕方や、歩き方、床の間の存在、上座下座の存在などの、畳の文化が廃れつつあることです。しかし、茶道を通して日本人として恥じることのない振る舞い方を学ぶことができました。

大学生になった今は、茶道を教える立場になることを目指して奮闘中です。グローバル社会の今、一つでもプロ並みの腕前と自負できる日本の文化を身に付けておきたいと思います。そして将来、子どもたちと関わる仕事に就いて、未来を担う子どもたちに日本の伝統文化を伝授し、さらにその子どもたちが次世代へと繋いでくれたらと思っています。

私にとっての茶道は、相手を思いやる美しい心であり、平和の象徴
子ども学部2年生 石田千裕

私は、保育園の年長児の頃、茶道に初めて触れ、中学・高校では茶道部に入部しました。伝統文化がさかんな中高一貫校だったこともあり、茶道をはじめ、華道や礼法、和歌なども授業で学ぶ機会がありました。

「茶道の心」、それは私にとって、相手を思いやることのできる美しい心であり、平和の象徴であると感じています。ひとつの茶碗から溢れる亭主の思いやりを感じた時、幸せな気持ちになれます。

大学に進学した今、より多くの人にこの茶道の心を知ってほしいという思いがあります。大学を見学に来られる生徒や保護者、先生方にお菓子やお茶をさりげなく振舞いたいです。そして、穏やかな時の流れを感じ、楽しんで欲しいのです。慌ただしく過ごしている中、ほんのわずかでも、温まる茶道の心を伝えていきたいと思っています。

生活するうえで役立つことばかりの茶道を学んでいてよかった
子ども学部2年生 髙橋佳奈

高校の茶道部で活動した私は、大学に入って授業で茶道を学びながら、引き続き茶道部で活動しています。そこで、高校で学んだことに上乗せして新しい知識を得ています。

自然のままで、季節感を大切にし、「もてなし」と「しつらい」を基本にした生活文化―という茶道の考え方は、茶道だけではなく、日常生活にも通じるものだと思います。茶道からは、技術や作法だけではなく、当たり前のことを当たり前に行って、相手のことを思いやり、もてなし、しつらえるという行動を学ぶことができます。そして、茶道のひとつひとつの動作は、次にすることがわかりやすいようになっていて、とても理に適っています。

立ち居振る舞いやお辞儀の角度の使い分け、正座の仕方や、畳の上の歩き方、ふすまの開け方など、生活するうえで役に立つことばかりなのですが、普段は、教えてもらったり実践したりする機会があまりないので、私は茶道を学んでいてよかったと思っています。